うっかり『
The Capitol Albums Vol.2』を購入してしまいました。
話題になってる『
Love』を買わずにこれを買ってしまったのには深い理由は何もなく、ただAmazonで安くなってた(4180円)からです。

一応説明すると、『The Capitol Albums』っていうのは、ビートルズのアメリカ編集盤を再現しようというシリーズです。そもそも一般の人にはどうでもいい代物の上、さらにVol.2では『Rubber Soul』に間違ったミックスを入れちゃって問題(話題)になりましたよね。
エラー盤だったら嫌だなあ、とは思ったけれど、四千円ならリマスター盤1枚千円、うさんくさいのもらしくていいや、と思えばOKかな、と勢いで注文しちゃったんです。
こういう買い物をすると複雑な気持ちになったりもするんだけど、結局のところ満足してます。
うん、意外と面白いんです。音楽そのものは素晴らしいに決まってるので特に言うことはないけど、ささやかな変化が新鮮で楽しいです。このキャピトル盤のオリジナルになる正規盤アルバム(ややこしい)はしばらく聴いてないのに、身体に染みついているみたい。やはりビートルズは偉大です。それと、音が気に入りました。後は、キャピトルのマークが付いてるとすこしクールな気がします(錯覚ですが)。
そもそもマニア向けの商品でしょうけど(僕はマニアではありません)、この値段なら、ビートルズのアルバムはベスト盤とレットイットビーとアビイロードしか持ってないような人にもちょうどいいんじゃないでしょうか。どっちだってビートルズです。僕が初めて買ったビートルズのアルバムは、スーパーのワゴンに入ってたうさんくさい3枚組ベスト盤です。それだって、とんでもなく素晴らしいものでした。
ちなみに『
The Capitol Albums Vol.2』を買ったもう一つの理由は、商品説明の「あなたがライアン・アダムスでないかぎり、同じ曲でも使い回さなければ、1年に4枚ものアルバムをリリースする習慣はないだろう」がすごく気に入ったから。
U2が来日中ミュージックステーションに出演することは知ってたんですが、見逃してました。録画する習慣がない人にとってTV見るのって大変なんですよ。
内容はちょっとしたトークと、"Vertigo" と "Window In The Skies" のパフォーマンス2曲ですね。パフォーマンスは
U2.comからYouTubeへのリンクがあったので見てたんですが、トークの方も見たくなったのです。で、今の時代見ようとすれば見れるんじゃないかなと思って探してみたら、見れました。
http://www.youtube.com/watch?v=_DMZbUVKqUs 最高でした。エッジさんが。
パフォーマンスはどうでもいいとして、最高なのはトークです。
ボノは「Still Boys」発言や、「生涯最高のショウ」と言ってくれたりして無難にこなしてたんですが、最後のエッジさんから日本のファンへの一言
「be yourself」(自分らしくいてください)
に大ウケしてしまいました。かわいい……、今風に言えば、萌えってやつでしょうか。
いや、これ笑うところじゃないんだろうけど、後ろのラリーさんがまず笑っちゃってるんですもん。恥ずかしいなあ、って感じで。メッセージ自体は素晴らしいものなんだけど、こんなしょうもない番組だと、雰囲気読めてないとしか言いようがないような。そこが素敵なんですが。
でも、これ迷いなく司会者がエッジさんに振ったぐらいだから、絶対打ち合わせしてますよね。エッジさん、そんなに言いたかったのかな。
しかし、ジ・エッジが雰囲気の読めない武骨者だと断定するのはまだ早いです。ラリーさんがエッジが喋ってる間、笑いをこらえるようににやにやし、「be yourself」発言で決壊することから察すると、黒幕はアダム・クレイトン、彼が面倒くさいTV出演を楽しむために画策した可能性があります。終始楽しそうだったのが不自然ですし。もちろんエッジさん自身は日本のファンのために真摯にメッセージをくださったんでしょうが。まあ、何であれエッジさん素敵です。

一応パフォーマンスの方にも触れときましょう。こっちはボノに尽きます。こういうのはヴォーカル以外どうしようもないものですが。ボノはしっかりサービス精神を発揮してました。いい人です。こんなのでもボノとエッジが同じマイクに向かえばちょっとどきどきしますね。それぐらいかな。
そうですね、PVとしてはなかなか面白いです。TV朝日はがんばってたと思います。テロップに対訳を付けるのが芸が細かくて、U2をアピールしようという意志を感じました。"Window In The Skies" は特に歌詞付きで良かったと思います。東京の夜景をバックに屋上パフォーマンスというのも、らしくていいんじゃないでしょうか。PVならセットより風景の方がU2に合うと思いますから。
しかしどうせカラオケなら(責めてません。そういうものです)、日本で見れなかったポップマート名物のジ・エッジ カラオケコーナーを再現してくれた方が世界中のU2ファンに喜ばれたろうに。でも新しいファンが増えないからだめか。
まあTV番組ですし、不満はありません。楽しかったです。U2のライヴはすごい、と(別の意味で)実感しました。アダム・クレイトン(bass)は音を出すと実にかっこいいということを付け加えておきます。結成以来20年以上4人一緒だからってえらいとは思わないけど、やっぱり4人でU2です。
ところで、今回ミュージックステーションを「Mステ」と略すことを初めて知りました。
さらにところで、最近のエッジさんは真当にかっこいくてさみしいです。ジャケットを脱いだらノースリーブだった(しかも白)ぐらいの演出が欲しいです。あの肩はチャームポイントだから露出してるんだと思っていたのに。
まだU2を引っ張ります。
今回のさいたまスーパーアリーナでの来日公演、僕は11月30日と12月4日に行きました。前書いた時はヴァーティゴ・ツアーの感想みたいな感じだったので、今日は11月30日の公演について。
11月30日は "With Or Without You" で「Shine Like Stars」が歌われました。「Shine Like Stars」というのは、ライヴでのみ "With Or Without You" にときどき追加されるヴァースのことです。公式にリリースされているものではDVD『
U2 魂の叫び』(Rattle And Hum) と『
U2 Go Home: Live From Slane Castle』で聴くことが出来ます。とても素敵な歌詞とメロディで、大好きなんです。
最近はあまりやってないみないなので、この「Shine Like Stars」が歌われたとき、本当にうれしかったです。そしてそれはすぐに観客の「Ohh Ohh」の大合唱でかき消されました。それがまたうれしかったです。今思えばレアなのにもったいない気もしますが、聞こえなくてもいいんです、心の中で鳴ってますから。それに盛り上がるところなのに、しいんとしてたら寂しいじゃないですか。

"With Or With Out You" はそもそも癖になるリズムと素晴らしいベースライン持つすごい曲なんですが、僕は映画『
U2 魂の叫び』収録のライヴ・ヴァージョンが一番好きです。ジ・エッジの素晴らしいギタープレイの後、「Shine Like Stars」を歌い、そこからまたコーラスに戻っていくところがどうしようもなく好きなんです。なぜこのヴァージョンをアルバムの方に収録しないんだと昔はぶつぶつ言っていたような気がします。
もちろん今ではこの11月30日のがベストです。あ、4日のも、『
U218 Singles (初回限定盤)』収録のミラノでのパフォーマンスも良かったです。結局何でもいいのかな。

さて、11月30日、前半の今日のお楽しみパート(固定されてないセットリスト部)は "Until The End Of The World" と "New Year's Day" でした。本気でいいな、と思ったのは "Until The End Of The World" です。この奇妙なダンスナンバーがやたらと楽しかったのです。硬質な音が会場に反響して、ぴったりだなと思いました。
『
Achtung Baby』以降、90年代のU2はけっこう好き嫌いが別れるところがあると思いますが、僕は好きな人です。このツアーでは他に "The Fly" と "Mysterious Ways" をアンコールでやってましたが、素晴らしかったです。大会場でのライヴでは、遠い距離を近づけるために歌わせるっていうのはとても有効なことです。けれど、U2はそれだけで済まそうなんてことはちっとも考えてないんでしょうね。"Mysterius Ways" や "The Fly" には、会場全体を巨大なダンスホールに変えちゃうぐらいの力があると思いす。"Elevation" もそうですね。すごい曲です。
日替わり2回目のアンコールは "Window In The Skies"、"Disire"、"All I Want Is You" でした。
"Window In The Skies" は日本が初披露ですね。さくっと新曲をやっちゃうところが好きです。わざわざスクリーンに演出を用意して。どういうわけかQueenみたいに感じてあまり好きになれなかった曲ですが、ライヴだとけっこういいです。コーラスがちょっと癖になるような。

"Disire" は昔より今の方が好きになってます。上手く言えないけど、『
Rattle and Hum』の曲には不思議な魅力があるんですよね。僕の場合、アメリカン・ミュージックへの尊敬と愛情というのかな、すごいものを発見したぜ、とやってみたらやっぱりU2だった、というようなところが好きなのかもしれない。後は、何となく隙があるようなところかな。U2って力いっぱい全力で、というようなイメージがあるじゃないですか。それが『
Rattle and Hum』はにやにやしながらやっているような感じがあって良いです。とにかく「Soul Love」なんですよ。
ラストの "All I Want Is You" も素晴らしかったです。理想を観たような気持ち。締めの曲ってやっぱり重要ですよね。温かく、包み込まれるような、永遠にこの時間が続いて欲しいような、そんな気持ちでした。メンバーが一人ずつ、一人ずつ去って行って少しずつ音が減り、最後は観衆の大合唱とラリーのドラムだけが残る演出は、これぞU2って感じです。
どうでもいい話ですが、本来 "40" でやるこの演出が "All I Want Is You" で成立したのと、"With Or Without You" での「Shine Like Stars」がかき消えたのが、日本でもU2って人気あるんだ、と初めて実感できた瞬間でした。ちなみに、パール・ジャムって日本で人気ないんだ、と実感した瞬間は(知ってたけど)"Betterman" をエディ・ヴェダーがしっかり全部歌った時です。でも、ここであえてレスポンスを求めず全開だったエディ・ヴェダーを僕はさらに好きになりました。
【“2006年11月30日のU2、Shine Like Stars”の続きを読む】
さいたまスーパーアリーナへU2の来日公演に行ってきました。
さくっと感想を。

とりあえず今日、12月4日の目玉は"Out of Control"でしょう。この曲は1979年にリリースされたU2のデビューシングル「U2 3」に収録された、U2のデビュー曲みたいなものですね(アルバムでは『
Boy』に収録)。
元々『
Boy』ではすごく好きな曲だったんですが、忘れかけたのを前回のエレヴェイション・ツアーの時に久々に演奏されたのをDVD『
U2 Go Home: Live From Slane Castle』で観てえらく感動したのです。聴けて良かった。この曲は長らくセットリストから消えていただけあってすごく楽しそうにやってて、新鮮に響きました。復活ヴァージョン名物の間奏でのボノのお喋りもありましたし。40越えても"Out of Control"なおっさん達ととても楽しい時間が過ごせました。

それと"Bad"。やはりこの曲はすごい。"Ruby Tuesday"(ストーンズの曲)付きのヴァージョンをまだやってたんだ。懐かしくて少しうれしくなりました。僕は映画『
U2 魂の叫び』の"Bad"で歌われる"Ruby Tuesday"を聴いてローリング・ストーンズってかっこいいんだ、と思った人なのです。でも、懐かしいっていうより圧倒されたかな。この淡々と情熱を集め続けていくような曲をライヴでやられたらどうにもなりません。
しかしこの後に"Sunday Bloody Sunday"から続くメッセージ色の強いU2クラッシクス パートに入られると濃すぎるような気も。でも、息をつく暇もなく"Bloody Sunday"のドラムが鳴るのはかっこよかったです。

後は"Vertigo"ですね。日本では、ボノが日本語で「イチ、ニイ、サン」とカウントをとります。やるとは思ってたけど、やっぱりうれしいものです。微妙に親父くさいような気がして脱力しますが、それがいいです。そういえば、リリース時このカウントがなんでスペイン語なのか疑問に思ったけど、いつだったかブラジルのカーニバルでの映像を観たとき、ふっと納得できました。どう納得したのかはよくわからないけど、とにかく。
今日はビートルズの"She Loves You"のフレーズを交えてやってました。"All You Need Is Love"のアウトロでも歌われるあの「She loves you, yeah, yeah, yeah」です。これになぜかじいんと来ました。ボノはライヴで自曲中に他の曲のフレーズを突如歌うのが得意(好き)でよくやりますけど、この"She Loves You"は今までの中で最高級に良かったです。

そして、今日はラストの曲も"Vertigo"。1日2回もやるという暴挙に出ました。今日は何かな、とどきどきしてた中、あのドラムが鳴ったのには笑ってしまいました。きっと誰も予想していなかった(望んでいなかった)サプライズです。滞在中に日本人はCMソングが大好きだという情報でもつかんだのでしょうか? その余韻でちょっと脱力しながら帰路につくことができました。
"Vertigo"はそんなに好きな曲ではないんだけど、「She loves you, yeah, yeah, yeah」付きだったので嫌な気分では全然なかったです。他にやる曲あるだろ、とは思うけれど。そして「She loves you, yeah, yeah, yeah」は素晴らしすぎる名フレーズだと感心しながら帰って、家に帰ってすぐに"She Loves You"を聴きました。
そうそう、今日の"Mysterious Ways"は舞妓さんダンサー付きでした。ゆったりと踊る姿が楽しかったです。京都で遊んで感銘を受けたのかな?
さて、締めは1曲目"City of Blinding Lights"で。この曲の街の明かりが灯っていく演出がとても好きです。
【“楽しいU2の日(12月4日)”の続きを読む】
さいたまスーパーアリーナへU2の来日公演に行ってきました。素晴らしかったです。純粋に楽しんだのはもちろん、それ以上のものがありました。感動、しました。U2がやろうとしていることは、単に大好きなアーティスト、もしくは有名なロックスターのコンサートで、ヒット曲を演奏して楽しませる以上のものだと、はっきりと感じました。あえて言葉にするなら、音楽の力で人間の感情を揺り動かしに来ているんじゃないか、と。

僕はしっかりと揺り動かされ、ライヴ後いろいろぐちゃぐちゃになってたんですが、今強く思うのは「この人達は何て音楽に対して真摯なんだろう」ということです。
U2(特にボノ)は音楽以外の活動でもよく知られていますよね。それは人間として素晴らしいことである反面、ミュージシャンとしては批判の対象にもなることです。僕はそういうの好きな方ですが、それでもボノに対しては、たいがいにした方がいいんじゃない、と思うことはあります。それが偽善でも、慈善でも、かっこつけたパフォーマンスでも無いことは知っています。ただ単に、そうするべきだとか必要だと思うからだという、心から生まれた行動であることは。けれど、やっぱりボノが政治家の隣で笑ってる姿を見るのはいい気持ちがするものではありません。まったくもう、と苦笑するぐらいですが。
音楽で(に限りませんが)何かを伝えるということは素晴らしいことだと思います。けれど、それが単なる手段になったり押し付けだったりするのは嫌ですよね。もちろんU2はそうなっていないけど、誤解されそうな危うい行動をしているよなあ、と思うことがあるんです。例えば今回のツアーで言えば、ライヴ中に世界人権宣言を流したり、スクリーンにアフリカ大陸とアフリカの国旗を写すなんてことをしていることを何の前提も無く聞かされれば、顔をしかめる人もいるんじゃないでしょうか。

さて、やっとライヴの話です。僕はその
世界人権宣言に感動しました。世界人権宣言自体は素晴らしいものですが、普通ロックバンドのコンサートで聴きたいと思うようなものじゃありませんよね。それがね、感動しちゃうんですよ。
どうして感動するのか、いくつか理由はあるだろうけど、まずはU2がこれを本気でやっているからだと思います。大真面目に、真剣に、心の底からやっているんです。非難や冷ややかな視線に負けない、揺るぎない意志みたいなものかな、そういうのは、何て言うか、届くんです。そしてそれが音楽に表れています。世界人権宣言が流されるのはライヴ中盤、"Miss Sarajevo"(ミス・サラエボ)のアウトロでです。悲しい鍵盤の響き、ボノの祈りを込めた歌、すごい曲です。ライヴDVDで観てここで流れるのを知っていたのに、日本語で世界人権宣言がスクリーンに写された時、こみ上げてくるものがありました。たぶん、まるで曲の一部のように存在しているからだと思います。鍵盤の音と調和して余計素晴らしく感じます。

そしてそのままがつんと"Pride (in the Name of Love)"に流れ込んでいく演出には、完全にやられました。
僕がU2に惚れ込んだ瞬間を挙げるならば、映画『
U2 魂の叫び』(Rattle and Hum) での鬼気迫るような"Sunday Bloody Sunday"と、その後の喜びに満ちたような"Pride"を観たときです。その時と全く同じではないけれど、"Pride"のイントロを聴いた瞬間その時と同じような感情が自分の中から浮かび上がっていくようでした。曲も演奏も素晴らしいけど、構成が素晴らしいです。"Sunday Bloody Sunday"や"Miss Sarajevo"といった重いテーマを持つ曲の後にやると、祈りから希望に変わっていくかのように感じるんです。

"Pride"から"Where the Streets have no Name"、"One"という構成は、人気のある曲で、もうU2クラシックスと言っていいぐらいお馴染のセットリストです。どんなツアーでも必ず組み込まれているから、もう10年以上、何百回も繰り返して演奏しているでしょう。これさえやれば満足するだろ? ってぐらいのお客さんへのサービスになっていてもおかしくないです。僕は正直この辺の曲を自動的に盛り上がるよね、ぐらいに思っていたんですが、それが飽きるどころか、凄まじい熱さで新鮮ささえ持って響いてきたんです。
考えてみれば当たり前です。U2には伝えたいことがあるわけですから、いつだって真剣勝負です。だから会場のハンデ(スタジアムなんて音楽やるとこじゃない)や多少の調子の善し悪しなんかに左右されず、すごいライヴになるんじゃないでしょうか。
と言ってもそんな真面目なこと考えてライヴ観てたわけじゃないですけどね。今回は半分ぐらいはかちっとセットを固定して演出に力を入れて、あと半分はけっこう自由にやってていろいろな曲をやってくれて楽しかったです。『
How to Dismantle an Atomic Bomb』の曲をそんなにやらなかったのがさみしいけど("Original of the Species"と"Yahweh"が聴きたかった)、延期した分スペシャルなんだと思えば気分がいいですし、実際すごく良かったです。
DVD『
Vertigo//2005: Live From Chicago』で『
How to Dismantle an Atomic Bomb』の良さは味わえますし、この時だけのU2が観れるのはしあわせです。
僕が観た二日目の11月30日では、"The First Time"をやってくれてどきどきうっとりしました。あんまりライヴではやってないようだけどとても好きな曲です。"Angel of Harlem"と"Disire"が演奏され、ラストを"All I Want Is You"で締める夜は僕にとって特別でした。きっとどんなセットリストでも特別だったでしょうけど。
【“U2の来日公演 (11月30日)”の続きを読む】
もう5年も前になるわけだけど、2001年11月30日のことはよく覚えています。ジョージ・ハリスンが死んだ日の、次の日です。

僕はその時、たまたま旅行中でイギリスにいました。本当にたまたま。フランスとアイルランドに行くつもりだったので経由しただけ。ドーバーを渡ってフランスに行こうというよくわからない理由で。訃報は新聞で知りました。
その時思ったのは、ジョージ・ハリスンという人が愛されているというのと、もう歴史上の人物なんだ、ということ。それと、どこからか流れてきた"Something"のメロディを立ち止まって聴いていたことをよく覚えています。
だから何かあるというわけではなく、ただ覚えているだけです。
『
U218 Singles (初回限定盤)』の初回限定盤に付いてくるDVD『Vertigo//05 Live From Milan』、10曲57分というショートカットされた内容ですが、とても良かったです。期待以上に。

『Live From Milan』は2005年7月21日、イタリア ミラノで行われたライヴです。昨年暮れにリリースされたDVD『
Vertigo//2005: Live From Chicago』のニヶ月後ぐらいですね。
僕が今回のDVD に期待していたのは、そのミラノ公演から1曲、"Miss Sarajevo"がシングル「
All Because of You」に収録されていて、それを大いに気に入っていたからです。7月7日に起こったロンドン同時テロの2週間後のライヴで、それに触れたMCと祈りを込めて歌われる"Miss Sarajevo"を映像で見れるわけです。
詳しくは(詳しくもないけど)……、
過去記事で書いているからいいや。ただ、このMCは曲があってこそ成り立つし、さらに表情があった方がより伝わりやすい(無くても大丈夫だけど)とあらためて思いました。
もちろん他の収録曲も良かったです。ラテンの国で大盛り上がりのU2のライヴが楽しめます。セットリストも『
Live From Chicago』では聴けない曲が5曲入ってますしね。久々にバンドセットでがつんと演奏される"All I Want Is You"の大合唱が素晴らしくて、素晴らしくて。僕はこの曲が大好きでU2を知るきっかけでもあるのです。いつだったかボノも「"With Or Without You"よりいい曲だ」と言ってたような気がします(うろ覚え)。
それとやっぱり新作(といってももう2年前ですが)『
How to Dismantle an Atomic Bomb』の収録曲がすごくいい。これはU2のすごいところです。曲がライヴで進化していくのを聴くのはU2の大きな楽しみの一つですね。"City Of Blinding Lights"とかすごいことになってますよ。ジ・エッジのバック・ヴォーカルはU2の大きな魅力の一つだけど、これもライヴだとさらに良いです。
もともとは映画用に録ったらしく映像もいい感じです。残念なのは全10曲なのでU2のライヴの構成力のすごさを十分に味わえないことぐらいかな。それでもとてもいいものです。
うっかりU2の新しいベスト盤『
U218 Singles (初回限定盤)』を買ってしまいました。今年はこれでベスト盤購入3枚目です(他はPRINCEとR.E.M.)。

現在では、ベスト盤にはアルバム全部持ってるような既存のファンへのサービスとして(もしくはより高いセールスを記録するため)、より高い付加価値が求められるようになっています。付加価値には、新曲やアルバム未収録曲等昔からおなじみのものから、リマスター、最近はやりのボーナスDISC、DVDまで様々です。ちなみにPRINCEとR.E.M.のベスト盤は、本編はちっとも欲しくないのにボーナスDISCにつられて購入してます。特にベスト盤が2枚目以降の場合、やはり付加価値は重要です。
で、U2にとってライヴDVDというのはものすごい高い価値があります。そのライヴDVDが付く『
U218 Singles』は、あえて断言してしまいましょう、とても優れたベスト盤です。どうせならDVDを完全版で分売しやがれという意見は……、U2は様々なテレビ用などのライヴ映像をお蔵入りさせている実績があるのでリリースされただけ良しとするのがいいでしょう。さらにアルバム未収録曲 (The Saints Are Coming) と新曲 (Window In The Skies) が付くんですから。
まあ、それでも注文した時は「買ってしまった」ですね。上記は自分への理由付けです。
でも、届いてびっくり。いつもの普通のプラケース2枚組だと思っていたら、今回は縦長ブックタイプのDVDサイズでした。手抜きジャケットだと思っていたんですが、ブックタイプだとけっこうクールです。さらにそれぞれ曲ごとに見開きで、左側には歌詞とシングルのジャケット、右側にはその時代の写真が。これはかっこいいです。さすがU2、優れたデザイナーを雇っているだけあります。大いに気に入りました。プリンスみたく自分でやって趣味の悪さを露呈するみたいなのも好きなんですけどね。
注目は、リック・ルービン プロデュース、アビイ・ロード・スタジオ録音の新曲"Window In The Skies"でしょうか。何回か聴いただけですが、おまけとしてはいいんじゃないかな、ぐらいです。いい曲のような気もするんですが、どこか乗りきれないというか、引っ掛かるというか。微妙に古くさいような気も。ストリングス・アレンジが好みじゃない感じ。次のアルバムにはぜひ収録しないで欲しいです。まあ、そんな聴いてないので当てになりませんけどね。
そうそう、お約束のビートルズのアビイ・ロードのパロディ写真(アントン・コービン撮影)があって笑えました。
結論は、DVDとアートワークだけで十分満足です。DVDはとてもいいものでした。これについてはまたいつか。