スターフィッシュとコーヒー

"and started this song Everything's OK"

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2006年を振り返る

 突然ですが、僕個人の2006年ベストアルバム、Album of the year を発表しときましょう。ちなみに2005年はライアン・アダムズの『Cold Roses』でした。

 2006年にリリースされたアルバムを僕は多分だいたい10数枚買ってます(リイシューやコンピレーションを除いて)。その10数枚を全てリストアップするべきでしょうが、面倒なのですっとばして結論。

Reprieve アーニー・ディフランコの『Reprieve』に決定。
 理由は、これが最も僕の心を揺り動かしたアルバムだから。
 
 reprieve という言葉には「猶予期間」とか「一時的な救済」といった意味があるんだけど、そんなタイトルがしっくりと来るようなアルバムです。
 このアルバムから感じる、ぎりぎりに研ぎ澄まされた穏やかさ、みたいなものかな、そういうのが僕をどうしようもなく惹きつけます。素晴らしいアルバムです。
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ディクシー・チックスのグラミー

 いつのまにかグラミー賞の時期です。
 一昨年はプリンス返り咲き。昨年はスライ・ストーン登場というツチノコ発見級のサプライズがあったので注目してたんですが、今年はいつも通り忘れてました。

Dixie Chicks でも、結果を見ると面白いです。そう、ディクシー・チックスが目立つ賞を全部獲っちゃいましたね。ディクシー・チックスは女性3人組のカントリー・グループで、当然のように日本では人気がないタイプです。
 ただ、2003年、アメリカがイラク戦争に突き進んでいる時期にブッシュ批判をして、ものすごいバッシングを浴びたのは、日本の一般メディアでも報道されたので覚えている人もいるんじゃないでしょうか。僕は覚えています。
 パール・ジャムやR.E.M.ならともかく、カントリーの女の子グループ(差別的な表現ですが、よく知らないとそういうイメージなのです。当然間違った表現。)ですよ。ファン層から考えれば、すごいリスキーな発言です。パール・ジャムなら「パール・ジャムだから」で済みますが、ディクシー・チックスはものすごい事になってしまったわけです。

 ま、いろいろあって、最高の表舞台に立った彼女達、祝福したい気持ちになります。俯瞰して見ればサクセス・ストーリーですが、今回のグラミーを出来レースだと揶揄する気にはなれません。素直に良かったと思います。グラミーの主要4部門は売れて認められてないと取れない賞ですから、彼女達が実力と意志で勝ち取った賞です。

 と、褒め称えてみましたが、僕はその受賞アルバム『Taking the Long Way』を持ってません。少し気になったけどジャケットが趣味に合わなかったんです。ディクシー・チックス自体はそれなりに好きなんだけど、出たらとりあえず買うってほどではないんです。

Home ちなみに僕がディクシー・チックスを意識したのは、2001年の同時多発テロ後に被災者の支援のためにリリースされたトリビュートアルバム『America : A Tribute to Heroes』によってです。このアルバムは結果的にアーティストとしての意識が問われるところがあって、僕の中で、素晴らしいものと、完全に合わないものとに、すぱっと別れたアルバムです。その中でディクシー・チックスが提供したオリジナル曲 "I Believe in Love" は素晴らしい方に入っていて、単なるカントリー・ポップスじゃないんだなあ、と意識したのです。特に素晴らしいのはデイヴ・マシューズとスティーヴィー・ワンダーとU2でしたが、ディクシーズのも素晴らしいものでした。

 その "I Believe in Love" も収録された2002年のアルバム『Home』だけ持ってます。いいアルバムですよ。のめり込んでいるわけじゃないけど。
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The Beatles『The Capitol Albums Vol.2』を買う

 うっかり『The Capitol Albums Vol.2』を購入してしまいました。
 話題になってる『Love』を買わずにこれを買ってしまったのには深い理由は何もなく、ただAmazonで安くなってた(4180円)からです。

Beatles 一応説明すると、『The Capitol Albums』っていうのは、ビートルズのアメリカ編集盤を再現しようというシリーズです。そもそも一般の人にはどうでもいい代物の上、さらにVol.2では『Rubber Soul』に間違ったミックスを入れちゃって問題(話題)になりましたよね。
 エラー盤だったら嫌だなあ、とは思ったけれど、四千円ならリマスター盤1枚千円、うさんくさいのもらしくていいや、と思えばOKかな、と勢いで注文しちゃったんです。
 こういう買い物をすると複雑な気持ちになったりもするんだけど、結局のところ満足してます。

 うん、意外と面白いんです。音楽そのものは素晴らしいに決まってるので特に言うことはないけど、ささやかな変化が新鮮で楽しいです。このキャピトル盤のオリジナルになる正規盤アルバム(ややこしい)はしばらく聴いてないのに、身体に染みついているみたい。やはりビートルズは偉大です。それと、音が気に入りました。後は、キャピトルのマークが付いてるとすこしクールな気がします(錯覚ですが)。

 そもそもマニア向けの商品でしょうけど(僕はマニアではありません)、この値段なら、ビートルズのアルバムはベスト盤とレットイットビーとアビイロードしか持ってないような人にもちょうどいいんじゃないでしょうか。どっちだってビートルズです。僕が初めて買ったビートルズのアルバムは、スーパーのワゴンに入ってたうさんくさい3枚組ベスト盤です。それだって、とんでもなく素晴らしいものでした。

 ちなみに『The Capitol Albums Vol.2』を買ったもう一つの理由は、商品説明の「あなたがライアン・アダムスでないかぎり、同じ曲でも使い回さなければ、1年に4枚ものアルバムをリリースする習慣はないだろう」がすごく気に入ったから。
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U2「Be yourself」The Edge、Music Station

 U2が来日中ミュージックステーションに出演することは知ってたんですが、見逃してました。録画する習慣がない人にとってTV見るのって大変なんですよ。
 内容はちょっとしたトークと、"Vertigo" と "Window In The Skies" のパフォーマンス2曲ですね。パフォーマンスはU2.comからYouTubeへのリンクがあったので見てたんですが、トークの方も見たくなったのです。で、今の時代見ようとすれば見れるんじゃないかなと思って探してみたら、見れました。
 http://www.youtube.com/watch?v=_DMZbUVKqUs

 最高でした。エッジさんが。
 パフォーマンスはどうでもいいとして、最高なのはトークです。
 ボノは「Still Boys」発言や、「生涯最高のショウ」と言ってくれたりして無難にこなしてたんですが、最後のエッジさんから日本のファンへの一言

be yourself」(自分らしくいてください)

に大ウケしてしまいました。かわいい……、今風に言えば、萌えってやつでしょうか。
 いや、これ笑うところじゃないんだろうけど、後ろのラリーさんがまず笑っちゃってるんですもん。恥ずかしいなあ、って感じで。メッセージ自体は素晴らしいものなんだけど、こんなしょうもない番組だと、雰囲気読めてないとしか言いようがないような。そこが素敵なんですが。

 でも、これ迷いなく司会者がエッジさんに振ったぐらいだから、絶対打ち合わせしてますよね。エッジさん、そんなに言いたかったのかな。
 しかし、ジ・エッジが雰囲気の読めない武骨者だと断定するのはまだ早いです。ラリーさんがエッジが喋ってる間、笑いをこらえるようににやにやし、「be yourself」発言で決壊することから察すると、黒幕はアダム・クレイトン、彼が面倒くさいTV出演を楽しむために画策した可能性があります。終始楽しそうだったのが不自然ですし。もちろんエッジさん自身は日本のファンのために真摯にメッセージをくださったんでしょうが。まあ、何であれエッジさん素敵です。

U2 一応パフォーマンスの方にも触れときましょう。こっちはボノに尽きます。こういうのはヴォーカル以外どうしようもないものですが。ボノはしっかりサービス精神を発揮してました。いい人です。こんなのでもボノとエッジが同じマイクに向かえばちょっとどきどきしますね。それぐらいかな。
 そうですね、PVとしてはなかなか面白いです。TV朝日はがんばってたと思います。テロップに対訳を付けるのが芸が細かくて、U2をアピールしようという意志を感じました。"Window In The Skies" は特に歌詞付きで良かったと思います。東京の夜景をバックに屋上パフォーマンスというのも、らしくていいんじゃないでしょうか。PVならセットより風景の方がU2に合うと思いますから。

 しかしどうせカラオケなら(責めてません。そういうものです)、日本で見れなかったポップマート名物のジ・エッジ カラオケコーナーを再現してくれた方が世界中のU2ファンに喜ばれたろうに。でも新しいファンが増えないからだめか。
 
 まあTV番組ですし、不満はありません。楽しかったです。U2のライヴはすごい、と(別の意味で)実感しました。アダム・クレイトン(bass)は音を出すと実にかっこいいということを付け加えておきます。結成以来20年以上4人一緒だからってえらいとは思わないけど、やっぱり4人でU2です。
 ところで、今回ミュージックステーションを「Mステ」と略すことを初めて知りました。
 さらにところで、最近のエッジさんは真当にかっこいくてさみしいです。ジャケットを脱いだらノースリーブだった(しかも白)ぐらいの演出が欲しいです。あの肩はチャームポイントだから露出してるんだと思っていたのに。
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2006年11月30日のU2、Shine Like Stars

 まだU2を引っ張ります。
 今回のさいたまスーパーアリーナでの来日公演、僕は11月30日と12月4日に行きました。前書いた時はヴァーティゴ・ツアーの感想みたいな感じだったので、今日は11月30日の公演について。

 11月30日は "With Or Without You" で「Shine Like Stars」が歌われました。「Shine Like Stars」というのは、ライヴでのみ "With Or Without You" にときどき追加されるヴァースのことです。公式にリリースされているものではDVD『U2 魂の叫び』(Rattle And Hum) と『U2 Go Home: Live From Slane Castle』で聴くことが出来ます。とても素敵な歌詞とメロディで、大好きなんです。
 最近はあまりやってないみないなので、この「Shine Like Stars」が歌われたとき、本当にうれしかったです。そしてそれはすぐに観客の「Ohh Ohh」の大合唱でかき消されました。それがまたうれしかったです。今思えばレアなのにもったいない気もしますが、聞こえなくてもいいんです、心の中で鳴ってますから。それに盛り上がるところなのに、しいんとしてたら寂しいじゃないですか。

U2 魂の叫び "With Or With Out You" はそもそも癖になるリズムと素晴らしいベースライン持つすごい曲なんですが、僕は映画『U2 魂の叫び』収録のライヴ・ヴァージョンが一番好きです。ジ・エッジの素晴らしいギタープレイの後、「Shine Like Stars」を歌い、そこからまたコーラスに戻っていくところがどうしようもなく好きなんです。なぜこのヴァージョンをアルバムの方に収録しないんだと昔はぶつぶつ言っていたような気がします。
 もちろん今ではこの11月30日のがベストです。あ、4日のも、『U218 Singles (初回限定盤)』収録のミラノでのパフォーマンスも良かったです。結局何でもいいのかな。

U2 さて、11月30日、前半の今日のお楽しみパート(固定されてないセットリスト部)は "Until The End Of The World" と "New Year's Day" でした。本気でいいな、と思ったのは "Until The End Of The World" です。この奇妙なダンスナンバーがやたらと楽しかったのです。硬質な音が会場に反響して、ぴったりだなと思いました。
 『Achtung Baby』以降、90年代のU2はけっこう好き嫌いが別れるところがあると思いますが、僕は好きな人です。このツアーでは他に "The Fly" と "Mysterious Ways" をアンコールでやってましたが、素晴らしかったです。大会場でのライヴでは、遠い距離を近づけるために歌わせるっていうのはとても有効なことです。けれど、U2はそれだけで済まそうなんてことはちっとも考えてないんでしょうね。"Mysterius Ways" や "The Fly" には、会場全体を巨大なダンスホールに変えちゃうぐらいの力があると思いす。"Elevation" もそうですね。すごい曲です。

 日替わり2回目のアンコールは "Window In The Skies"、"Disire"、"All I Want Is You" でした。
 "Window In The Skies" は日本が初披露ですね。さくっと新曲をやっちゃうところが好きです。わざわざスクリーンに演出を用意して。どういうわけかQueenみたいに感じてあまり好きになれなかった曲ですが、ライヴだとけっこういいです。コーラスがちょっと癖になるような。

U2 "Disire" は昔より今の方が好きになってます。上手く言えないけど、『Rattle and Hum』の曲には不思議な魅力があるんですよね。僕の場合、アメリカン・ミュージックへの尊敬と愛情というのかな、すごいものを発見したぜ、とやってみたらやっぱりU2だった、というようなところが好きなのかもしれない。後は、何となく隙があるようなところかな。U2って力いっぱい全力で、というようなイメージがあるじゃないですか。それが『Rattle and Hum』はにやにやしながらやっているような感じがあって良いです。とにかく「Soul Love」なんですよ。

 ラストの "All I Want Is You" も素晴らしかったです。理想を観たような気持ち。締めの曲ってやっぱり重要ですよね。温かく、包み込まれるような、永遠にこの時間が続いて欲しいような、そんな気持ちでした。メンバーが一人ずつ、一人ずつ去って行って少しずつ音が減り、最後は観衆の大合唱とラリーのドラムだけが残る演出は、これぞU2って感じです。

 どうでもいい話ですが、本来 "40" でやるこの演出が "All I Want Is You" で成立したのと、"With Or Without You" での「Shine Like Stars」がかき消えたのが、日本でもU2って人気あるんだ、と初めて実感できた瞬間でした。ちなみに、パール・ジャムって日本で人気ないんだ、と実感した瞬間は(知ってたけど)"Betterman" をエディ・ヴェダーがしっかり全部歌った時です。でも、ここであえてレスポンスを求めず全開だったエディ・ヴェダーを僕はさらに好きになりました。
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楽しいU2の日(12月4日)

 さいたまスーパーアリーナへU2の来日公演に行ってきました。
 さくっと感想を。

U2 Boy とりあえず今日、12月4日の目玉は"Out of Control"でしょう。この曲は1979年にリリースされたU2のデビューシングル「U2 3」に収録された、U2のデビュー曲みたいなものですね(アルバムでは『Boy』に収録)。
 元々『Boy』ではすごく好きな曲だったんですが、忘れかけたのを前回のエレヴェイション・ツアーの時に久々に演奏されたのをDVD『U2 Go Home: Live From Slane Castle』で観てえらく感動したのです。聴けて良かった。この曲は長らくセットリストから消えていただけあってすごく楽しそうにやってて、新鮮に響きました。復活ヴァージョン名物の間奏でのボノのお喋りもありましたし。40越えても"Out of Control"なおっさん達ととても楽しい時間が過ごせました。
 
U2 Bad それと"Bad"。やはりこの曲はすごい。"Ruby Tuesday"(ストーンズの曲)付きのヴァージョンをまだやってたんだ。懐かしくて少しうれしくなりました。僕は映画『U2 魂の叫び』の"Bad"で歌われる"Ruby Tuesday"を聴いてローリング・ストーンズってかっこいいんだ、と思った人なのです。でも、懐かしいっていうより圧倒されたかな。この淡々と情熱を集め続けていくような曲をライヴでやられたらどうにもなりません。
 しかしこの後に"Sunday Bloody Sunday"から続くメッセージ色の強いU2クラッシクス パートに入られると濃すぎるような気も。でも、息をつく暇もなく"Bloody Sunday"のドラムが鳴るのはかっこよかったです。

U2 後は"Vertigo"ですね。日本では、ボノが日本語で「イチ、ニイ、サン」とカウントをとります。やるとは思ってたけど、やっぱりうれしいものです。微妙に親父くさいような気がして脱力しますが、それがいいです。そういえば、リリース時このカウントがなんでスペイン語なのか疑問に思ったけど、いつだったかブラジルのカーニバルでの映像を観たとき、ふっと納得できました。どう納得したのかはよくわからないけど、とにかく。
 今日はビートルズの"She Loves You"のフレーズを交えてやってました。"All You Need Is Love"のアウトロでも歌われるあの「She loves you, yeah, yeah, yeah」です。これになぜかじいんと来ました。ボノはライヴで自曲中に他の曲のフレーズを突如歌うのが得意(好き)でよくやりますけど、この"She Loves You"は今までの中で最高級に良かったです。

The Beatles そして、今日はラストの曲も"Vertigo"。1日2回もやるという暴挙に出ました。今日は何かな、とどきどきしてた中、あのドラムが鳴ったのには笑ってしまいました。きっと誰も予想していなかった(望んでいなかった)サプライズです。滞在中に日本人はCMソングが大好きだという情報でもつかんだのでしょうか? その余韻でちょっと脱力しながら帰路につくことができました。
 "Vertigo"はそんなに好きな曲ではないんだけど、「She loves you, yeah, yeah, yeah」付きだったので嫌な気分では全然なかったです。他にやる曲あるだろ、とは思うけれど。そして「She loves you, yeah, yeah, yeah」は素晴らしすぎる名フレーズだと感心しながら帰って、家に帰ってすぐに"She Loves You"を聴きました。

 そうそう、今日の"Mysterious Ways"は舞妓さんダンサー付きでした。ゆったりと踊る姿が楽しかったです。京都で遊んで感銘を受けたのかな?

 さて、締めは1曲目"City of Blinding Lights"で。この曲の街の明かりが灯っていく演出がとても好きです。
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U2の来日公演 (11月30日)

 さいたまスーパーアリーナへU2の来日公演に行ってきました。素晴らしかったです。純粋に楽しんだのはもちろん、それ以上のものがありました。感動、しました。U2がやろうとしていることは、単に大好きなアーティスト、もしくは有名なロックスターのコンサートで、ヒット曲を演奏して楽しませる以上のものだと、はっきりと感じました。あえて言葉にするなら、音楽の力で人間の感情を揺り動かしに来ているんじゃないか、と。

U2 僕はしっかりと揺り動かされ、ライヴ後いろいろぐちゃぐちゃになってたんですが、今強く思うのは「この人達は何て音楽に対して真摯なんだろう」ということです。
 U2(特にボノ)は音楽以外の活動でもよく知られていますよね。それは人間として素晴らしいことである反面、ミュージシャンとしては批判の対象にもなることです。僕はそういうの好きな方ですが、それでもボノに対しては、たいがいにした方がいいんじゃない、と思うことはあります。それが偽善でも、慈善でも、かっこつけたパフォーマンスでも無いことは知っています。ただ単に、そうするべきだとか必要だと思うからだという、心から生まれた行動であることは。けれど、やっぱりボノが政治家の隣で笑ってる姿を見るのはいい気持ちがするものではありません。まったくもう、と苦笑するぐらいですが。
 音楽で(に限りませんが)何かを伝えるということは素晴らしいことだと思います。けれど、それが単なる手段になったり押し付けだったりするのは嫌ですよね。もちろんU2はそうなっていないけど、誤解されそうな危うい行動をしているよなあ、と思うことがあるんです。例えば今回のツアーで言えば、ライヴ中に世界人権宣言を流したり、スクリーンにアフリカ大陸とアフリカの国旗を写すなんてことをしていることを何の前提も無く聞かされれば、顔をしかめる人もいるんじゃないでしょうか。

Miss Sarajevo さて、やっとライヴの話です。僕はその世界人権宣言に感動しました。世界人権宣言自体は素晴らしいものですが、普通ロックバンドのコンサートで聴きたいと思うようなものじゃありませんよね。それがね、感動しちゃうんですよ。
 どうして感動するのか、いくつか理由はあるだろうけど、まずはU2がこれを本気でやっているからだと思います。大真面目に、真剣に、心の底からやっているんです。非難や冷ややかな視線に負けない、揺るぎない意志みたいなものかな、そういうのは、何て言うか、届くんです。そしてそれが音楽に表れています。世界人権宣言が流されるのはライヴ中盤、"Miss Sarajevo"(ミス・サラエボ)のアウトロでです。悲しい鍵盤の響き、ボノの祈りを込めた歌、すごい曲です。ライヴDVDで観てここで流れるのを知っていたのに、日本語で世界人権宣言がスクリーンに写された時、こみ上げてくるものがありました。たぶん、まるで曲の一部のように存在しているからだと思います。鍵盤の音と調和して余計素晴らしく感じます。
 
U2 魂の叫び そしてそのままがつんと"Pride (in the Name of Love)"に流れ込んでいく演出には、完全にやられました。
 僕がU2に惚れ込んだ瞬間を挙げるならば、映画『U2 魂の叫び』(Rattle and Hum) での鬼気迫るような"Sunday Bloody Sunday"と、その後の喜びに満ちたような"Pride"を観たときです。その時と全く同じではないけれど、"Pride"のイントロを聴いた瞬間その時と同じような感情が自分の中から浮かび上がっていくようでした。曲も演奏も素晴らしいけど、構成が素晴らしいです。"Sunday Bloody Sunday"や"Miss Sarajevo"といった重いテーマを持つ曲の後にやると、祈りから希望に変わっていくかのように感じるんです。

U2 "Pride"から"Where the Streets have no Name"、"One"という構成は、人気のある曲で、もうU2クラシックスと言っていいぐらいお馴染のセットリストです。どんなツアーでも必ず組み込まれているから、もう10年以上、何百回も繰り返して演奏しているでしょう。これさえやれば満足するだろ? ってぐらいのお客さんへのサービスになっていてもおかしくないです。僕は正直この辺の曲を自動的に盛り上がるよね、ぐらいに思っていたんですが、それが飽きるどころか、凄まじい熱さで新鮮ささえ持って響いてきたんです。
 考えてみれば当たり前です。U2には伝えたいことがあるわけですから、いつだって真剣勝負です。だから会場のハンデ(スタジアムなんて音楽やるとこじゃない)や多少の調子の善し悪しなんかに左右されず、すごいライヴになるんじゃないでしょうか。

 と言ってもそんな真面目なこと考えてライヴ観てたわけじゃないですけどね。今回は半分ぐらいはかちっとセットを固定して演出に力を入れて、あと半分はけっこう自由にやってていろいろな曲をやってくれて楽しかったです。『How to Dismantle an Atomic Bomb』の曲をそんなにやらなかったのがさみしいけど("Original of the Species"と"Yahweh"が聴きたかった)、延期した分スペシャルなんだと思えば気分がいいですし、実際すごく良かったです。
 DVD『Vertigo//2005: Live From Chicago』で『How to Dismantle an Atomic Bomb』の良さは味わえますし、この時だけのU2が観れるのはしあわせです。

 僕が観た二日目の11月30日では、"The First Time"をやってくれてどきどきうっとりしました。あんまりライヴではやってないようだけどとても好きな曲です。"Angel of Harlem"と"Disire"が演奏され、ラストを"All I Want Is You"で締める夜は僕にとって特別でした。きっとどんなセットリストでも特別だったでしょうけど。
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ジョージ・ハリスンの日

 もう5年も前になるわけだけど、2001年11月30日のことはよく覚えています。ジョージ・ハリスンが死んだ日の、次の日です。

George Harrison 僕はその時、たまたま旅行中でイギリスにいました。本当にたまたま。フランスとアイルランドに行くつもりだったので経由しただけ。ドーバーを渡ってフランスに行こうというよくわからない理由で。訃報は新聞で知りました。
 その時思ったのは、ジョージ・ハリスンという人が愛されているというのと、もう歴史上の人物なんだ、ということ。それと、どこからか流れてきた"Something"のメロディを立ち止まって聴いていたことをよく覚えています。
 だから何かあるというわけではなく、ただ覚えているだけです。
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音楽とコーヒーと暇が好きな
20代後半。Macuser。
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