しかし、この選曲、たまりません。ビル・ウィザーズ、オーティス・レディング、カーティス・メイフィールド、スモーキー・ロビンソン、アル・グリーン、等々、よっぽどの自信がなけりゃできないほどの名曲を集めきってます。
何より、アルバムタイトルに『Bring It on Home...』と名付けて、サム・クックの"You Send Me"と、そして"A Change Is Gonna Come"をまた収録してしまうところが、サム・クック・フリークの心をがつんと掴んでしまうのです。
"You Send Me"はサム・クックのポピュラー界での最初の大ヒット曲で、超有名曲です。だけど、曲がけっこう単純なので、現代にこの曲をカヴァーするのはかなり大変です。この曲を聴かすのは、シンガーとしての能力を最大限に問われると思います。アーロン・ネヴィルが挑んだからには応えなくては、という気になります。
そして、"A Change Is Gonna Come"。サム・クックのキャリア晩年の名曲で、現在でも影響力を失わず輝き続ける祈りのバラード。ボブ・ディランの"Blowin' In The WInd"(風に吹かれて)に影響を受けて書いたはいいが、希望も絶望も全て包んで、サム・クック個人から世界に向けた決意と祈りとして答えを出してしまったという、とんでもない曲です。
ネヴィル・ブラザーズでもソロでもやって、そしてまたここでも収録するアーロン・ネヴィルのしつこさを僕は称賛します。本当にどれだけ惚れ込んでいるんでしょうね。でも、それだけの名曲だし、今この状況で歌うべき曲だとアーロンは思ったんじゃないでしょうか。
『Bring It on Home...』なわりには"Bring It on Home to Me"は収録してないのね、と思っていたら国内盤のボーナストラックに収録されてました。僕はあんまりボーナストラックを重要視してないんだけど、これは仕方ないな、と実は国内盤待ちしてて、まだこのアルバム聴いてません(単にUS盤が高いという理由もあるんだけど)。
もう一曲のボーナストラックはジャッキー・ウィルソンの"Higher and Higher"で、これもすごく好きな曲です。ただ、この2曲がボーナストラックな理由もなんとなくわかる気がするんですけどね。
ちなみにUSのiTunes Storeでは、ボーナストラックはインプレッションズ(カーティス・メイフィールド)の"Gypsy Woman"なんですよね。ちらっと聴いた感じでは、かなりいい。何なんでしょうね、いったい。
まあ、結局のところ、僕は大好きな曲がアーロン・ネヴィルの声で聴けることを喜んでいるのです。









