スターフィッシュとコーヒー

"and started this song Everything's OK"

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Four Tops『50th Anniversary Anthology』

Four Tops50th Anniversary Anthology
 The Four Tops

 モータウンの数ある男声コーラス・グループで(スモーキー・ロビンソン&ミラクルズを除くならば)最も好きなのは、フォー・トップスです。高校生の頃、激安で彼らのコレクションを購入して夢中になって聴きました。もちろん今でも大好きです。
 僕がフォー・トップスが好きな理由、もちろんリード・シンガーのリーヴァイ・スタップスの歌が好きというのがありますが、ソングライター・プロデューサー・チームがHolland-Dozier-Holland (H-D-H) なのも大きいです。

 モータウンは基本的にグループごとにメインとなるソングライター・プロデューサー・チームが付きます。マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルにはアシュフォード&シンプソンが、ジャクソン5にはザ・コーポレーションが、という具合に。
 それぞれが特徴ある素晴らしいチームなんですが、中でもH-D-Hは曲も素晴らしい上に、プロダクションが、何て言うのかな、すごいエネルギーで満ちています。パワフルでファンキーできらきらと輝いています。ソングライターとしても、世界ソングライター選手権があったら、1位はレノン=マッカートニーだとしても、2位をスティーヴィー・ワンダーやスモーキー・ロビンソンと争うんじゃないでしょうか。

 フォー・トップスには今でもモータウン・クラシックスとして輝くヒット曲がたくさんありますが、1曲だけ挙げるとすれば(全部だと書くのが大変だから)、僕は"I Can't Help Myself (Sugar Pie Honey Bunch) "を選びます。すっごいグルーヴィンなベースラインです。弾いているのはジェイムズ・ジェマーソン。世界的な名ベース・プレイヤーで、僕の中でもアストン・"ファミリーマン"・バレット(ウェイラーズ)と並んで世界一です。
 そのベースを中心に同じラインを様々な楽器で弾いていくこの曲はイントロからもう最高すぎ。リーヴァイ・スタップスのヴォーカルも熱いし、コーラス・ワークも盛り上がります。

 『50th Anniversary Anthology』は、2004年にフォー・トップスの50周年を記念して制作された2枚組コレクションです。CD2枚に惜しみなく素晴らしいヒット曲を収録、デジタル・リマスター、収録された未発表ミックスも全然違和感なく溶け込んでるし、素晴らしいコレクションです。
 2枚組だけあって、ほとんどベスト盤では無視されるH-D-Hがモータウン離脱以降の70年代や80年代の曲も収録されています。確かにH-D-H中心のDISC 1に比べれば、DISC2はそんなに素晴らしくないけれど、悪くないです。
 とりあえず、しっかりとした編集とリマスターされた音で、"Reach Out I'll Be There"や"Standing in the Shadows of Love"、"Bernadette"といった素晴らしいヒット曲が聴けるだけですごい価値があります。ヒット曲以外もすごいグルーヴィンでいいんですよ。特にDisc 1は、フォー・トップス、H-D-H、ファンク・ブラザーズが一体になって創りあげた素晴らしいグルーヴに溢れています。

Four Tops まとめましょう。
 ザ・フォー・トップスは「モータウンで数々のヒット曲を生み出したコーラス・グループ」という一言ではとても言い表せないすごいグループです。他の1枚組コレクションでも素晴らしさは変わりませんので、機会があったらぜひ聴いてみましょう。
 ちなみにメンバーの一人、レナルド・オービー・ベンソンはあの"What's Going On"の作曲者の一人です。
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『I Believe to My Soul』ジョー・ヘンリーはソウルを信じている

I Believe to My SoulI Believe to My Soul』 (2005)

 2005年、シンガーソングライター、そしてプロデューサーとしても活躍するジョー・ヘンリーが、アラン・トゥーサン、アン・ピープルズ、ビリー・プレストン、メイヴィス・ステイプルズ、アーマ・トーマスの5人のレジェンドを迎えて録音したソウル・ミュージック集です。
 これはいいですよ、本当。思ったよりずっと素晴らしいアルバムでした。そう、コンピレーションというより一枚のアルバムとして素晴らしいです。

Solomon Burke ジョー・ヘンリーは、ソロモン・バークの『Don't Give Up on Me』(2002) で様々な個性的なソングライターから提供された楽曲を、一枚のアルバムとしてまとめるという離れ業をやってのけました。
 その仕事でグラミー賞受賞、プロデューサーとしての評価を手にし現在に繋がっているわけですが、『I Believe to My Soul』での仕事もそれに負けず素晴らしいものです。まあ仕事っていうより趣味もかなり入っているでしょうが。
 『I Believe to My Soul』は、一週間での録音、バックバンド固定というのもあるんでしょうが、一枚のアルバムとして違和感なく聴けるような統一した音作りがされています。5人のシンガーを起用し、あくまで彼(彼女)らを中心にしながらも、自分の音でそれを一つのアルバムにまとめてしまったわけです。これはすごいです。コンピレーションでありながらもジョー・ヘンリーのアルバムでもあるんですよ。

 もう一人、このアルバム全体を通して存在感を示しているのは、アラン・トゥーサンです。自身の名前がクレジットされている曲以外でも、ホーン・アレンジを担当しているのと、バックでピアノを弾いています。このピアノが素晴らしいです。
 最初は「おっ、いいな」ぐらいで聴いてたんですが、3曲目アン・ピーブルズが歌うボブ・ディランの曲"Tonight I'll Be Staying Here With You"でのアラン・トゥーサンのピアノを聴いて涙しました。喜びで胸が締めつけられるような、素晴らしさです。そこから先はもうこのアルバムの世界にどっぷりです。

Ann Peebles アン・ピーブルズのもう一曲"When The Candle Burns Low"も素晴らしい出来です。この曲は作曲のクレジットが、Paul Brown/Don Bryant/Ann Peebles なので多分彼女のHi Recods時代の未発表曲だと思います。
 アン・ピーブルズの歌声とアラン・トゥーサンのピアノ伴奏だけで始まるこの曲、もう二人の共演曲です。アン・ピーブルズの歌にはHi時代の躍動感はありませんが、非常に味わい深い、今でこその存在感があるし、アラン・トゥーサンのピアノは最高です。
 アラン・トゥーサンのピアノ中心のインスト曲"Turvalon"からこの曲、そしてまたアラン・トゥーサンの"We Are One"に続くこのアルバム後半の構成、流れも素晴らしいですよ。

 他のミュージシャンの曲ももちろんいいですよ。ビリー・プレストンのハモンドはファンキーだし、メイヴィス・ステイプルズの"Keep On Pushing"(カーティス・メイフィールドの曲)には来るものがあるし、アーマ・トーマスの歌声は今でもうねりまくってます。

The RIver in Reverse このアルバム全体に、ジョー・ヘンリーの5人のレジェンドへの、ソウル・ミュージックへの愛情が満ちているんですが、もう一つ、このアルバムのライナーノーツもジョー・ヘンリーが書いていて、そこでもジョー・ヘンリーは愛情をまき散らしています。
 ライナーノーツ以外にも5人のレジェンドの紹介文がついています。これは誰が書いたかわからないんだけど、アラン・トゥーサンの項で『The River in Reverse』のDVDのインタビューでジョー・ヘンリーが言っていたのと同じことが書いてあるので、これもジョー・ヘンリーが書いているのかもしれません。本当にどれだけ惚れ込んでんだろう、と思いますよ。とりあえず名前の前に「great」を付けるのが基本です。
 なかなか面白いライナーノーツです。英語を読むのが面倒くさい人は国内盤を買えば翻訳が付いてるかもしれません(未確認)。
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Marvin Gaye『What's Going On』

Marvin GayeWhat's Going on』(1971)
 Marvin Gaye

 説明はいらないですよね。社会的でありながら極めて個人的、歴史上の名盤でありながら現在でも全く色褪せていない、偉大な、素晴らしいアルバムです。
 今年はザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンドがこのアルバムをフルカヴァーしたアルバム『What’s going on』をリリースして話題になってますよね。
 いろいろありますけど、最も重要なのは、これがマーヴィン・ゲイの内側から生まれた個人的なアルバムだということだと思います。このアルバムの背景の一つにベトナム戦争がありますが、単にそれに反対したプロテスト・アルバムだったらここまで素晴らしくはならないんじゃないかな。このアルバムが普遍的なのは、マーヴィン・ゲイという人間が生み出した音楽だからです。「聖」のアルバムなんかじゃないですよ。マーヴィン・ゲイが、モータウンから与えられるものではなく、本当に自分だけの音楽を求めて創りあげた名盤です。

 さて、『What's Going on』はコンセプト・アルバムとかトータル・アルバムとか言われていますよね。全体でひとつの作品になっているようなアルバムのことです。優れたコンセプト・アルバムの条件は何かと考えるとき、僕は一つ一つの楽曲をぶった切ってそれぞれで聴いても素晴らしいということが大事だと思います。ぶった切ったぐらいで曲が弱くなっちゃうようではダメなんですよ。本当に強い音楽というのは、聴き方に制限なんてないと思います。

 背筋を伸ばしてありがたがって聴くのも悪くないかもしれないけど、気楽に、ただ楽しむために聴いていいアルバムですよ。『Let's Get It on』とシャッフルしちゃってもOKです。
 
 ちなみに、僕はマーヴィンがモータウンから与えられていた音楽も大好きです。60年代のマーヴィンもシンガーとして、最高のバックで特別な歌を歌ってたわけですから。
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21世紀の"Ain't No Mountain High Enough"(ちょっと大げさ)

 "Ain't No Mountain High Enough"のカヴァーでは他に2曲、新しめのがあるので取り上げてみます。

Michael MacDonald まずはマイケル・マクドナルドのカヴァー。彼のモータウン・カヴァー・アルバム『Motown』(2003) に収録されてます。
 マイケル・マクドナルドは元ドゥービー・ブラザーズ、70年代から活躍する大物シンガーですね。ブライアン・ウィルソンも彼のことが大好きだそうです。いわゆるブルー・アイド・ソウル(白人がソウル・ミュージックをやること。あんまり好きな言葉じゃない。好きじゃないのは言葉だけ)ってやつですね。といっても僕はろくに聴いたことがなく、『Motown』しか持ってません。
 このカヴァーはオリジナルに近いアレンジなんだけど、デュエットではなくあくまでマイケル・マイケルド中心に女性バック・ヴォーカルが付く構成です。なかなか良いです。サウンドの軽さがいい感じに抜けてて楽しめます。……それぐらい。

Motown ええと、次は映画『永遠のモータウン』のサントラ『Standing in the Shadows of Motown』(2002) に収録されてるチャカ・カーンとモンテル・ジョーダンのカヴァー。これは良いです。この曲はやっぱりパワフルでファンキーな方がいいですね。
 それと、アルバムの構成が素晴らしいので盛り上がっちゃうんです。ほとんどクライマックスという位置づけだし(それだけの曲です)、それまでも良すぎるのと、アルバム(映画)の内容にあってるので、すごくいい感じです。
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"Ain't No Mountain High Enough" Diana Ross, Ashford & Simpson

 「"Ain't No Mountain High Enough"はマーヴィン・ゲイとタミー・テレルのデュエットが最高、それ以外は認めない」みたいなことを別に言ってもいい気もするけど、実際はカヴァーも好きです。そもそもいい曲だし、それに素晴らしい歌い手は曲に力を与えることができると思うのです。マーヴィンとタミーが歌ったことによって"Ain't No Mountain High Enough"はもう一つ上の曲になっていると言っていいかもしれない。

Diana Ross "Ain't No Mountain High Enough"でオリジナルの次に有名なのはダイアナ・ロスのカヴァーですよね。1970年にシングルでリリース。ダイアナ・ロスのソロでのファーストアルバム『Diana Ross』(1970) に収録されてます。最初はちょっとパワー不足だと思ったものだけど、今はこれはこれで好きです。
 思うにこのカヴァー、タミー・テレルへの追悼なんですよ。だからこういうアレンジなんじゃないでしょうか。

Marvin Gaye & Tammi Terrell このダイアナ・ロス・ヴァージョンのプロデューサーは、作曲者でもあるアシュフォード&シンプソン。マーヴァン・ゲイ&タミー・テレルと共にモータウンでのキャリアをスタートさせ、そのヒット曲のほぼ全てを書いています。すごい思い入れがあったはずです。マーヴィンとタミーに刺激を受け、いっしょに成功し、病に倒れ病院を抜け出してレコーディングするタミー・テレルとも付き合ってもいるのですから。特にヴァレリー・シンプソンはアルバム『Easy』(『The Comple Duets』に収録) でタミー・テレルの覆面代役シンガーまで務めされられちゃってるわけですし。盟友であり恩人のような存在だったんじゃないでしょうか。
 タミー・テレルが亡くなった悲しみと、輝く女性だった彼女がどこまでも高みに昇っていくように。そういう想いがこの"Ain't No Mauntain High Enough"に溢れていると思います。もちろんアシュフォード&シンプソンが才能と実力、そして確かなプロ魂を持ったチームであるということも重要です。
 ベリー・ゴーディ(モータウンのボス)は最初この曲をリリースするのを渋ったんだけど、アシュフォード&シンプソンが頼み込んでリリースしてもらって、結果は全米1位という記録が残っています。

 ダイアナ・ロスは60年代から現在まで非常にキャリアが長いので、聴いた時期によってわりと好き嫌いがあるんじゃないかと思います。僕もある時期以降の彼女は聴きませんが、シュープリームズ、そしてこのアシュフォード&シンプソンがプロデュースとソングライティグを手がけたアルバム『Diana Ross』は大好きです。

 ダイアナ・ロスの"Ain't No Mauntain High Enough"には3分半のシングル・ヴァージョンと6分のアルバム・ヴァージョンがあって、ベスト盤だと多分シングル・ヴァージョンが多いと思います。僕は断然アルバムの方が好きです。
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マーヴィン・ゲイとタミー・テレル

the_complete_duets130.jpg "Ain't No Mountain High Enough"
Marvin Gaye & Tammi Terrell
from『United』(『The Comlete Duets』)

 マーヴィン・ゲイとタミー・テレルのデュエットっていうのは、特別なんですよね。マーヴィン・ゲイは一人でも特別なんですが、それはそれとして、二人だとまた違った特別な音楽が生まれるのです。
 二人が残したアルバムはたった3枚(実質は2枚)。マーヴィン・ゲイとタミー・テレル名義の正式にリリースされた全ての音源(とボーナストラック)を収録したコレクション『The Comlete Duets』のディスク1に全て収まってしまうぐらいです。だけどその残された音楽は、これ以上もこれ以下もない、ただ特別な、素晴らしい音楽です。

Marvin Gaye & Tammi Terrell "Ain't No Mountain High Enough"はアシュフォード&シンプソンが書いたマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの最初のヒット曲です。現在でも名曲として名高いですよね。この曲にまつわるエピソードはなかなか面白いんだけど、それは置いといといて、とにかく素晴らしい曲です。美しい曲なのに、同時にものすごいエネルギー、すさまじいグルーヴです。ジェームズ・ブラウンのどファンクと並べても遜色ないどころか勝っちゃうんじゃないかと思うほど(質が違うけど)。
 ソングライティング、演奏(ファンク・ブラザーズ)、そしてマーヴィンとタミーの素晴らしい歌、どれをとっても最高です。思わず床を踏み砕きたくなるような(できないけど)ラヴソング。マーヴィン・ゲイとタミー・テレルの二人でしか到達できない高みにある曲だと思います。

 今年リリースされたマーヴィン・ゲイの映像集『The Real Thing In Performance 1964-1981』に、マーヴィンとタミーの口パクデュエット映像が収録されてるんだけど、これが泣きそうなほど良かったです。タミー・テレル可愛すぎ。ちょっと付き合って欲しいな、と思ったけど、どうせならマーヴィンと二人いっしょがいいなあ、と思ったのでした(冗談です)。ま、それはともかくマーヴィンもタミーも二人とも魅力的です。

 マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルはその音楽が第一に好きなんだけど、二人の関係もいいなって思ってます。お互い私生活ではそれぞれ別のパートナーがいて、ただそれとは別のところで深く結びついているようなところが。
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アーロン・ネヴィルはソウルを想う

 アーロン・ネヴィルのニュー・アルバム『Bring It on Home... The Soul Classics』(国内盤:『ソウル・クラシックを歌う』)は、普通に考えれば、ゴスペル(『ゴスペル・ルーツ』)、ジャズ(『ネイチャー・ボーイ』)に続く、ソウルのスタンダード集ってところでしょうね。好きな人は買うだろうし、悩むぐらいなら後回しにして構わない性質のアルバムでしょう。

Aaron Neville しかし、この選曲、たまりません。
 ビル・ウィザーズ、オーティス・レディング、カーティス・メイフィールド、スモーキー・ロビンソン、アル・グリーン、等々、よっぽどの自信がなけりゃできないほどの名曲を集めきってます。
 何より、アルバムタイトルに『Bring It on Home...』と名付けて、サム・クックの"You Send Me"と、そして"A Change Is Gonna Come"をまた収録してしまうところが、サム・クック・フリークの心をがつんと掴んでしまうのです。

 "You Send Me"はサム・クックのポピュラー界での最初の大ヒット曲で、超有名曲です。だけど、曲がけっこう単純なので、現代にこの曲をカヴァーするのはかなり大変です。この曲を聴かすのは、シンガーとしての能力を最大限に問われると思います。アーロン・ネヴィルが挑んだからには応えなくては、という気になります。

Sam Cooke そして、"A Change Is Gonna Come"。サム・クックのキャリア晩年の名曲で、現在でも影響力を失わず輝き続ける祈りのバラード。
 ボブ・ディランの"Blowin' In The WInd"(風に吹かれて)に影響を受けて書いたはいいが、希望も絶望も全て包んで、サム・クック個人から世界に向けた決意と祈りとして答えを出してしまったという、とんでもない曲です。
 ネヴィル・ブラザーズでもソロでもやって、そしてまたここでも収録するアーロン・ネヴィルのしつこさを僕は称賛します。本当にどれだけ惚れ込んでいるんでしょうね。でも、それだけの名曲だし、今この状況で歌うべき曲だとアーロンは思ったんじゃないでしょうか。

 『Bring It on Home...』なわりには"Bring It on Home to Me"は収録してないのね、と思っていたら国内盤のボーナストラックに収録されてました。僕はあんまりボーナストラックを重要視してないんだけど、これは仕方ないな、と実は国内盤待ちしてて、まだこのアルバム聴いてません(単にUS盤が高いという理由もあるんだけど)。
 もう一曲のボーナストラックはジャッキー・ウィルソンの"Higher and Higher"で、これもすごく好きな曲です。ただ、この2曲がボーナストラックな理由もなんとなくわかる気がするんですけどね。
 ちなみにUSのiTunes Storeでは、ボーナストラックはインプレッションズ(カーティス・メイフィールド)の"Gypsy Woman"なんですよね。ちらっと聴いた感じでは、かなりいい。何なんでしょうね、いったい。

 まあ、結局のところ、僕は大好きな曲がアーロン・ネヴィルの声で聴けることを喜んでいるのです。
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Nina Simone『Here Comes the Sun』

Nina Simone 空が綺麗な一日でした。
 空がこんな色をしている日なら、休日の午後をニーナ・シモンを聴いて過ごすのもいいものです。いつ聴いても素晴らしいんだけれど、僕は普段はニーナ・シモンを夜、または夜明けに聴くことが多いです。
 選んだのは『Here Comes the Sun』。"Here Comes the Sun"が聴きたかったから。『Abbey Road』でも別にかまわないんだけど、ニーナ・シモンの歌とピアノが無性に聴きたかったのです。このアルバムの少なくとも2曲、"Here Comes the Sun"と"O-O-H Child"は特別だし、その他の曲もかなりいい。一本芯の通った選曲も好みです。
 "Mr Bojangles"、"Just Like A Woman"、"Angel of the Morning"、"My Way"といった現在でもポップ・スタンダードな人気曲を歌っていて親しみやすい、というのもあるけど、選曲は人気だけじゃなくて、テーマで、歌いたい曲を選んでるように感じられるんです。

 たぶん、現在このアルバムに収録された曲を集めたら、普通にスタンダード・アルバムになりますよね。でも、このアルバムが録音されたのは1971年。当然上記の曲はまだスタンダードではなく、同時代の新しい曲だったわけです。
 『Here Comes the Sun』には、新しい時代の曲の中でも、夜明けの太陽のような曲ばかりが集められています。このアルバムもまた、ただ親しみやすいだけじゃない、ニーナ・シモンの願いのこもったアルバムです。
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Name:しん
音楽とコーヒーと暇が好きな
20代後半。Macuser。
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